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株式会社華陽テクノ・プラザ 様
MPインクによるフルカラー印刷が
メッキ技術の進化を支える

サイン&ディスプレイ / 多目的・UVインク & MPインク

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金属加工会社としての技術を用いて、コンパクトデジタルカメラ、ゴルフクラブ、パチンコ台など、時代に応じてアイテムを変えながらステンレスを使った装飾を手掛けてきた1953年創業の華陽テクノ・プラザ。
ここ数年はメタル素材を使った缶バッジを数多く手がけており、お客様の要望に応えるために2020年にMPインク搭載のインクジェットプリンタ VJ-1627MHを導入。その後も順調に生産量が伸びたことで後継機種のVJ-1628MHを増設、現在はVJ-1627MHを2台、VJ-1628MHを9台、計11台が稼働。
MPプリンタは、同社の仕事の幅を大きく広げている。

メタルバッジとは最高のマッチングだったMPインクの伸縮性と耐久性

金属に装飾を施すことを得意とする華陽テクノ・プラザが手掛ける缶バッジは、メタル素材に直接印刷する特殊な「メタルバッジ」。そのため高級感があり、缶バッジもアニメやイベントの周年記念にプレミアム製品として作られることも多いという。

「2019年あたりから缶バッジの市場に参入して、スクリーン印刷で1色のものから作り始めました。続けていくうちにお客さまから『顧客を広げていくにはフルカラーに対応すべきだ』と言われまして。スクリーン印刷はフルカラーを得意としないので、フルカラーを見据えて注目したのがインクジェットプリンタでした」と話すのは、社長の松波広聖さん。

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新たにインクジェットプリンタを導入するにあたっては、さまざまな機種が検討された。UVインクプリンタも候補に挙がったが、インクのざらつきがメッキの輝きを打ち消してしまうし、オーバーコートとの相性も良くなかった。UV以外となると選択肢にも限りがある。そこで周囲に相談したところ「武藤工業のMPインクはどうか」と提案された。

「武藤さんのVJ-1627MHを試してみたらメッキとのマッチングも発色も非常に良くて『これしかない』と2台採用に至りました。UVインクと比べるとMPインクは伸縮性や耐久性が高く、R型に加工してもインク割れがありません。しかし、運用してみるとキャラクター印刷は色に関してのお客さまの要望も高く、特に肌の色にはこだわりが強かった。そこで、武藤さんに相談したところ『7色機を使えば肌の色もきれいに出てキメ細かに表現できる』とアドバイスをいただき、後継機のVJ-1628MHの増設を決めました」

実際に使ってみると、発色がとてもよく、グラデーションもきれいに再現することができ、印刷のクオリティが格段に上がった。

「これならお客さまの厳しい要望にも応えることができると確信しました。従来のメッキ技術と組合せながら美しいフルカラーで表現でき、肌色のニュアンスも細かく変えることができた。VJ-1628MHを使えば、今後はもっと仕事の幅を広げることができる、と期待に胸が躍った瞬間でしたね」と、松波社長は笑顔を見せた。

VJ-1628MHがなければフルカラーのメタルバッジは作れなかった

華陽テクノ・プラザのメタルバッジは、背景に白や黒の単色でスクリーン印刷を施し、自社のメッキ技術で金色のキラキラ感も加え、MPインクでカラー印刷をするため3つの印刷技術を組み合わせて作られている。

「本来は材料をロールに掛けて連続印刷をしていく仕様ですが、弊社では約40cm四方のステンレス板を置くので自社でアレンジしてフラットベッドのような使い方をしています。しかも複数枚同時に置き、特殊な治具を使って位置決めをするくらいですから、うちはかなり特殊な使い方をしていると思います。VJ-1628MHは自社仕様にアレンジできただけでなく、スクリーン印刷やメッキとの密着性や色の再現性が素晴らしいので、このプリンタがなければ我々の技術を使った高品位なメタルバッジは間違いなく製作できなかったでしょう」

もう一つ、通常の缶バッジとの決定的な違いが、最後にトップコートを塗装していること。缶バッジは鞄などに付けることも多いため、摩擦で傷防止のため保護しなければならない。さらにクリア層を表面に吹くことで照り感が増し、七宝細工のような透明感も表現できる。

「実はトップコートにはインクの溶剤成分が含まれているため、相性が悪いとインクが流れてしまったり、キャラクターの命ともいえる肌の色が褐色になってしまったり、といったトラブルが起こります。MPインクはメタルバッジには欠かせませんので、そこを軸に相性のいいトップコートを探しました。この塗料探しは意外と苦労したところです」

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イラストだけでなく実写をモチーフにしたグッズも作っていきたい

複数の印刷技術を施すため、位置合わせで治具を使用して印刷している際に、材料浮きなどのトラブルを察知したプリンタがエラーを起こすこともあるそうだ。

「そんな時に役立っているのがポーズ機能です。機種によっては作業を継続できずにゼロクリアされてしまうものもありますが、VJ-1628MHはポーズを解除するとその場所からリスタートできます。もし印刷中に、固定材が剥がれるなどしても、見つけたらすぐにポーズボタンを押して修復し、印刷が再開できると、作業員からは好評です」

現在はメタルバッジのほか、メタルの加工技術を使ったトレーディングカードなども作っている華陽テクノ・プラザ。今後はVJ-1628MHを使ってどのような製品を作っていきたいか聞いてみた。

「今はキャラクターなどのイラストがほとんどですが、7色機のVJ-1628MHを導入してからは格段にクオリティが上がったので、今後は実写印刷も考えています。それができればアーティストの記念グッズなども作ることができるので、さらに仕事の幅も広がるのではないかと。

導入してまだ3年ほどで、まだまだ大きな可能性を秘めているプリンタだと感じているので、今後も自社の技術を用いた他にはない商品をつくり続けていきたいと思います」

以前はオフセット印刷しか許されていなかった再現性の厳しいキャラクターがあったが、初めてインクジェットによる印刷を許されたのがVJ-1628MHで印刷したものだった。オフセット印刷に迫るクオリティが実証され、お客さまの満足度が高い製品を作れるだけでなく、今後もさまざまな展開ができそうだ、と松波社長は期待を寄せる。

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株式会社 華陽テクノ・プラザ
代表取締役 松波 広聖 様
  • VJ-1628MH製品
  • 【ご導入製品】 mpINK
  • VJ-1628MHロゴ
会社情報

株式会社 華陽テクノ・プラザ
設 立:1953年(昭和28年)8月27日
所在地:〒500-8381 岐阜市市橋4丁目9番5号
事業内容:各種ネームプレート、エンブレム、貴金属加工品の製造販売、貿易
公式ホームページ:http://www.kayoh-tech.co.jp/

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