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王子コンテナー株式会社様
「より段ボールに近い、よりリアルなサンプルのため」VJ-1617HJを導入。
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リニューアルされた福島工場の全景
素材を選ばずにさまざまなメディアへの印刷を可能にした
MUTOHのMPインクを搭載のVJ-1617HJを導入している
王子コンテナー株式会社様でお話を伺った。
日本の段ボール業界をリードする王子グループ
王子グループは言わずと知れた日本最大の製紙会社グループである。その中で、王子コンテナー株式会社は、王子グループの段ボール事業の中核として、高い技術力で高品質な製品の提供を行っている。日本の段ボール製造業者は、約2000社あるが、王子グループと某大手グループで約50%の生産を占めると言われるほど高いシェアを持っている。「紙からシート、シートから段ボールと、すべてを一環して生産できる数少ないメーカーであることが王子グループの特徴」と山縣本部長は話す。
写真左から山縣本部長、飯田氏、田代主任、白原担当部長
東日本大震災からの復興、福島工場のリニューアル
王子コンテナー株式会社は2011年3月の東日本大震災で大きな被害に遭った。東北にある2つの工場がそれぞれ被災したのだ。仙台工場は津波による被害、そして福島工場は原発事故の被害であった。津波による被害は特に甚大で、仙台工場は操業再開後も縮小を余儀なくされてしまった。2014年11月に、仙台工場の一部の業務を引き継ぐ形で、福島工場が規模を拡大してリニューアルされた。地域の復興の役割を担う福島工場は、見てもらう工場を目指している。今後は、昨今の工場見学ブームに見られるような地域に開放した工場にすることも検討している。
直接段ボールに印刷ができるVJ-1617HJの導入
MUTOHのVJ-1617HJは、2014年11月に福島工場のリニューアルに合わせて導入された。「より段ボールに近い、よりリアルなサンプルのため」にVJ-1617HJの導入を決めたという。今までは、紙に印刷をして、段ボールに貼り付けて作成していたサンプルを、直接段ボールに印刷して作ることができるようになった。VJ-1617HJには白インクを搭載しているため、茶色いダンボールに印刷できることも大きな利点となっている。
福島工場のエントランスには誰もが日常手にする王子グループ製品が並ぶ
導入以前は困難だったサンプルの作成
大量生産の段ボールへの印刷は、一般的にフレキソ印刷が使われている。フレキソ印刷は主に段ボールや包装紙への印刷に使われるため、高精細な画質は求められない。その質感や画質を従来のインクジェットプリンタで再現することは難しかった。それまで検討したことのあるUV硬化型インクジェットプリンタでは発色が良すぎて、サンプルとしてイメージが大きく違うものになってしまっていた。また水性のインクジェットプリンタの場合も専用紙に印刷をするため、画質が良すぎる点や、紙を貼り付けなくてはならない問題があった。
営業マンからの評価が高いダミー作成が可能に
段ボールは3~8mmの厚みがあるものがほとんどのため、15mm厚まで対応できるVJ-1617HJの特徴も決め手となった。最も厚い段ボールでも15mm厚と対応が可能となっている。 段ボールは立体にしなくてはならないものばかりなので、厚みがあるものがほとんど。「王子グループに頼めば、こんなこともできるんだという安心感をお客様に与えられている」と導入のメリットについて話す。サンプルカッターは各拠点に設置されていたが、デザインまで入れられる拠点はなかった。営業ツール、見本として、持ち回れ、商談がスムーズに進むため、全国の営業マンからの評価も高いという。
本物に近い質感を実現したサンプルの数々
使い勝手の良いVJ-1617HJ
製作を担当する飯田氏は「使い勝手もよく、現状操作で困っていることはありません」と話す。1615mmのプリンタの最大作画幅については、いくつかのデザインを並べて出力することができ時間短縮に繋がっているという。MUTOHがオプションで用意している搬送台については、段ボールメーカーらしく、自社でサンプルカッターを使い製作をしたそうだ。
王子コンテナー株式会社は、これからも段ボール業界のリーディングカンパニーとしてMUTOHのVJ-1617HJと共にお客様へより良い提案を続けていく。
搬送台はサンプルカッターを使用して自社で製作
■会社名
王子コンテナー株式会社様
創 立:2005年10月1日
資本金:100億円
営業品目:ダンボールシート・ケースの製造販売
包装機械の開発・販売
包装資材の製造販売
従業員数:1,513 名